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最近のオススメゲーム

ここ一月くらいの中でも面白かったゲームを適当に紹介したい。

◆リカーーーリング(評価:7)
 ハイセンスでシンプルなカードゲーム。
 カード構成はノースートで1が1枚、2が2枚、……9が9枚という感じ。
 『小さい数字ほど強く、それ以上に同じ数字複数枚が強い』というルールのもと、場札に勝てるカードを手札から出していく。カードを出したら場札は回収し手札に。つまり手札と場札がぐーーーるぐるする。
 自分の出したカードで他のプレイヤー全員がパスしたら、今の場札を自分の前に並べておき、ゲーム終了時には自分の前に並んだ数字カード1枚につき1点となる。
 数字カード以外にRカードというものがあり、これは数字としては最弱だが枚数は最も多いというカード。これはゲーム終了までに手札をなくした人だけが1枚1点にできる。
 パスはハードパス。つまり場札がほしくないときにどうするかは非常に悩ましい。
 見通しが難しく運要素もあるが、カウンティングや伸るか反るかで勝負できるなど考えられるところは多く納得感がある。ゴーアウト系の傑作かと。

◆聖杯サクセション(評価:7)
 『ものすごく簡単で、ありえないほど悩ましい』がキャッチコピーの二人用。
 コロレットを彷彿とさせる出すか取るかの二者択一で、さらに取ることができるのはラウンド中一度だけというのが悩ましくも楽しい。シンプルな勝利点勝負に『聖杯パーツ3枚を揃えたら勝利』というのがいいアクセントになっていて、これを中心に勝負が揺れる。
 看板に偽りなしのシンプルで悩ましい好ゲーム。

◆トリックオブスパイ(評価:7)
 推理+トリテ。最初に取り除いた1枚(=機密文書)を予想する。トリックに勝つか負けるかすればスート/ランク/カードの何れかにビットできる。
 ゲーム中に出てきたカードは全てボードに並べるため、トリテで壁になりがちなカウンティングが不要。入門向けとしても良いんじゃないかと。1度もビットできなければ最後に被りビットが許されるのも優しい。
 トリテに慣れていれば他人の出し方で手札をある程度読むことができ、想像以上に当てられる。ゲーマーも楽しいトリテ入門のポテンシャルはあるんじゃないかと。

◆インサイダーゲーム(評価:7)
 一応正体隠匿ものだが、実質はパーティーゲーム。
 いわゆる『ウミガメのスープ』をやるのだが、質問者の中に答えを知ってるプレイヤー(=インサイダー)が潜んでいるため、回答後にそのインサイダーが誰だったかを当てる。
 インサイダーは正答に導くため、周りが詰まっているようなら質問して打開することが求められる。
 良くも悪くもふんわりしたプレイ感だが、これがなかなか楽しい。慣れてきたら上級者向けのインサイダーがいない可能性のあるゲームも面白い。

コメント

このブログの人気の投稿

最近面白かったゲーム(2018/06/04)

1.ロレンツォ(評価:7/10)  リソースカツカツのワーカープレイスメント。  ワーカーにパワーがあり、パワーは共有ダイスによって決まるため、実質的にはダイスプレイスメントではないかと思います。  ゲーム的にはカードが中心で、どのカードを取得するかが大切になってきます。  カードはおおまかに4種類に分類でき、1種類のカードを集めると大きく得点になりますが、獲得には他の種類がある程度必要になる絶妙さとなっています。    ダイスが共通というのが面白く、通常のダイスプレイスメントよりも運要素が減り、他人のダイス目をいちいち確認しなくていいのは非常に遊びやすいです。またパワーを持たないワーカーだったり、エリアごとに一番手が少しずつ得だったりするのもリソース管理や早取りにアクセントを付けていて、楽しさも悩ましさもひとしおです。    全体的にリソースはカツカツで、ワーカープレイスメントらしいアクションやカードの取り合いにフォーカスされた、明快さの気持ちいい作品です。 2.アルペンツィアン(評価:8/10)  2018ゲムマ春の新作。ダイスを使った紙ペンゲーム。  スタートプレイヤーがラウンドのはじめに全てのダイスを振り、その後手番ではダイスを一つ選び、5色あるマスから空いているところに選んだダイスを配置。対応する目を、自分のシートの対応する色に書き込みます。  やることはたったこれだけなのですが、得点周りが非常によくできており、自分だけでなく他プレイヤーの書き込み状況を考えなければなかなか勝てないようになっています。  ダイスゲームにしてはダウンタイム長めですが、シートへの書き込みにお絵描きを推奨しており、ちゃんと後から見てわかれば自由にマークを描けるのが面白いです。遊んでみて、「ダウンタイムが足りない」と言われるのも納得です。  ダイスゲームらしい運の楽しさがあり、シートを埋めていく箱庭的楽しさがあり、お絵描きという根源的な楽しさがあり、それでいて取捨選択するジレンマの楽しさもある傑作だと思います。

ペーパーテイルズのご紹介

ボドゲ紹介 Advent Calendar 2018、3日目の記事です。  突発ですが、ボドゲ紹介 Advent Calendarに今年も参加させて頂きました。昨年参加した記事は こちら (大鎌戦役について書きました)を。  「ボドゲ紹介 Advent Calendar 2018」については こちら をご覧ください。  【概要】  ペーパーテイルズは、国産インディーゲーム「ヴォーパルス」のリメイク作品です。  ユーロ寄りながら、少しだけTCG的なテキストもある傑作ドラフトゲームです。  より詳しいルールの概要は過去に書いた こちら をご覧ください  【魅力1 経年による時間経過】  ドラフトで巡るユニットカードは、場に出すとラウンドの終わりに経年マーカーを乗せます。また、経年マーカーが乗った状態でラウンドの終わりを迎えると、ほとんどの場合そのユニットは捨て札となります。  経年マーカー一つはゲーム内の25年を表しており、2つ目が乗る50年までにそのユニットが十分に動けなくなることが読み取れます。同様に、2つ目のマーカーが乗っても大丈夫、すなわち長寿なユニットや、最初からマーカーが乗っており残りの寿命が短いもの、はたまたより多くのマーカーを乗せることで価値が高くなるものもあります。  この不均衡さに情緒と、時のうつろいを深く感じます。 【魅力2 経年しない建物】  先程経年について触れましたが、ユニットとは逆に経年しないものがゲーム中に登場します。それが建物カードです。  建物は最初からすべてのカードが公開されており、条件を満たすことで自分の場に建築できます。  建築された建物はゲーム内時間で100年の間、劣化することなく場に残り続け、恩恵をもたらします。この建物カードがあることで、ユニットカードのすぐに退場してしまう儚さが際立っているように感じます。 【魅力3 テーマと一致したシステム】  ここまでご紹介したように情緒と時間を感じられる素敵なテーマです。  同時にシステム的にも優れており、手札運の絡むユニットが2ラウンドで退場することで、運要素の影響を軽減しています。  ユニットとは逆の性質を持つ建物は最初からすべて公開されており、運要素はありません。そのため、どの建物をいつどの順に建てるかは計画的に行え...

【紹介】大鎌戦役

 この記事は ボドゲ紹介 Advent Calender 2017 、4日目のものになります。  詳しくは是非リンク先を!  さて、今回は紹介ということで、僕が今年初めて遊んだ中で最も好きなゲーム、大鎌戦役を紹介したいと思います。   ◯概要  以下、アークライト様より引用。  『サイズ』は1920年代のもうひとつの世界の舞台にした、重量級4X(探検・拡大・開発・破壊)ゲームである。そこは農業と戦争の時代、そして傷ついた心と古びた兵器、発明と勇気の時代であった。 欧州に積もる雪は人類最初の世界大戦の灰で黒ずんでいた。かの大戦に重装甲兵器《メック》を送り込んだ「ファクトリー」と呼ばれる大都市国家はその門戸を閉ざし、近隣国家に注視されていた。戦場へと赴く五カ国のうち、自分の帝国を東欧の支配者にまで成長させ、富と名声を得るのは誰か? 世界中で数々の賞を受賞した世紀の傑作重量級ゲームが、完全日本語版となって堂々登場!  というわけで、巨大兵器メックが闊歩し灰燼烟るディーゼルパンクな世界で、謎の大都市国家ファクトリーと東欧の覇権をめぐる、ドラマとロマンの溢れるゲームです。 ◯魅力その1――シンプルなベース  このゲーム、プレイ時間は115分の4Xゲームなだけあってそれなりにルール量があるんですが、実際にはそんなに難しいゲームじゃなかったりします。  というのも、プレイヤーに与えられている選択肢はたった4つなのです。手番では個人ボードに描かれた4つの区画から、1区画を選択します。この1区画は上下に1アクションずつアクションが示されていて、この2アクションをそれぞれ実行できます。  つまり、4組8アクションから1組2アクションを選ぶだけなんです。  もちろんこの選択肢には各国の特殊能力なんかも絡んでくるので一筋縄ではいかないわけですが、それでも4つから1つを選ぶというのは比較的わかりやすいんじゃないかと。 ◯魅力その2――直接攻撃の軽減  4Xであり、戦争をテーマにしているだけあって戦闘がありますが、このゲームにおける戦闘は『殴りかかって勝ったのに痛い』可能性があります。  というのも、ゲーム中に非戦闘員であるワーカーを戦闘に巻き込んだ場合、勝利点に直結する民心が下がるのです。  また、戦闘で勝つために必要な軍事力は使い切りで...