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2019年上半期に遊んで面白かったゲーム

2019年の上半期に遊んだ26ゲームの中から特別印象に残ったり面白かったゲームをご紹介します。


◯惨劇RoopeR X(評価:8/10)

 惨劇を目指す脚本家(GM。一人)と、それを防ぐために同じ時間を繰り返す主人公側(三人)による推理ゲーム。
 大枠を決めるルールYと、補助的なルールX1、X2によってシナリオに登場する役割と基礎ができあがるのが上手い造りで、脚本家はこれをどう運用するか、主人公側は如何に看破するかが面白い作品です。脚本家は予めシナリオを用意して運用方法や勝ち方・負け方を考えておくのがよく、大変ながらこれもまた楽しい時間です。
 プレイ時間もそれなりにかかりますが安定した面白さで、今後も折を見てプレイしていきたい傑作です。



◯イリュージョン(評価:8/10)

 ウォルシュによるほとんど誰でも気軽に楽しめるクイズゲームです。
 色の面積の多さを並べるだけの簡単なゲームですが、絵柄が絶妙に紛らわしく意外と正しい判断が難しくなっています。とはいえ間違えていそうだと次の人が思わなければいいので、必ずしも正しい判断を求められるわけではない優しさを感じます。
 突出した面白さがあるわけではありませんが、知識が不要で準備も簡単、短時間でさっと遊べる完成度の高い作品だと思います。



◯セイル トゥ インディア(評価:7/10)

 デザイナーはOKAZU brandさん。小箱ながらゲーマーズゲームです。
 一つのキューブが船や建物、はたまたお金や勝利点まで示すのがユニークであり、かつシンプルなルールでキューブの管理に頭を悩ませるゲームデザインに美しさを感じます。
 まだ一度しか遊べていませんが勝ち方はいろいろありそうで、今後も遊んでいきたい作品です。



◯マメィ(評価:7/10)

 HOY GAMESさんのゲムマ18秋の新作。ちょっと変わったドラフトをしつつ、いち早くよりよいセットを揃えて出すゲーム。
 ドラフトのわかりやすい面白さもさることながら、個人的にはコマのリソース管理や手札の枚数管理に地味ながらしっとりした面白さを感じます。
 まだ一度しか遊べていませんが、さっぱりと遊べるナイスゲームです。



◯交易王(評価:7/10)

 不思議と面白さがわかっていなかったクニツィア先生の作品。今回の再プレイで評価が急上昇しました。
 カードを出して対応するキューブとの掛け算で資金を手に入れるゲームです。カードを出す場は共通なので相乗りが大切で、それでいて差を付けるためには投資による特権の入手が不可欠です。資金は勝利点でもあるため投資はゲーム終了のタイミングや対費用効果をよく考える必要があります。
 面白さがわかった今となっては何故楽しめていなかったのかわかりませんが、素晴らしいジレンマを味わえる名作です。



◯アズール:シントラのステンドグラス(評価:8/10)

 話題性が少し落ち着き気味ですが無印のアズールに負けず劣らず面白い作品です。
 タイルの取り方は無印同様で、変わったのは置き方です。今回はタイルの置ける範囲が左から右へと少しずつ狭くなっていき、タイルを取る代わりに一番左へ戻せるという仕組みです。これによってタイルを取らないパスも可能になり、タイルの取り合いにもアクセントが加わったのが素晴らしいところです。
 無印のタイルを埋めていく面白さとはまた違う、少しずつボードが消えていく爽快感を楽しめる作品です。



◯スペースベース(評価:7/10)

 宇宙街コロ。ダイスをふって対応するカードの効果を適用していくゲーム。
 街コロと大きく違うのはリソースがお金と勝利点の2つになったこと、ダイスは常に2つふり合算するか個々の目で使うか選択できること、複数回対応するダイス目を出してチャージしないと効果を使えないカードがあることでしょうか。
 まだ手探りですが安定感のある面白さはありそうで、再プレイしたい作品です。



◯ムガル新版(評価:8/10)

 シャハト作。独特の競りが特徴的な競りと株券のゲームです。
 旧版との違いは線路。競りで手に入れられるものは「株券獲得or(株券売却or線路敷設)」という形になり、線路敷設のために競りに残りたくなる場面が増えました。また株券も旧版のように多様な組み合わせでなく、特定の株は特定の株が売れる1対1の対応となりわかりやすくなりました。
 個人的にはどの変更も自分の好みに近づくもので、私は新版が気に入っています。



◯ペーパーテイルズ 「拡張:禁域への門」入り(評価:8/10)

 無印でも楽しいペーパーテイルズですが、拡張を入れることで建物がランダムセットアップとなり更に面白さが深まります。ユニットカードのバリエーションも増え、純粋に戦略の幅が広がる良拡張だと思います。



◯ソレニア(評価:8/10)

 昼と夜とを飛び回りリソースを揃えて届けるピックアンドデリバーです。
 穴の空いたカードや徐々に昼と夜が移り変わっていくボードなどギミックも楽しく、個人ボードの裏表や追加モジュールなどもあって様々なゲームが楽しめます。それでいて基本ルールは
 カードを配置してリソースを得る
 →数値が0のカードなら飛行船を動す
 →一番後ろのボードに乗っているカードからボーナスを得て取り除く
 →ボードを裏返して一番前へ
と難しいところがありません。
 平易ながら満足度の高いプレイ感で好きな作品です。



◯ミステリーホームズ(評価:8/10)

 ある程度論理的な推理が可能な招待隠匿。
 一人が犯人となり夜の間に犯行を行います。朝になったら手分けして凶器になりそうなものやアリバイなどの情報を集めて犯人・凶器・トリックを推理します。推理内容自体は惨劇RoopeRともよく似ているんですが、実際には犯人が誰か不明で嘘を吐くこともできるためプレイ感は異なります。
 1ゲームは60分ほどで遊べるのもちょうどよく、ミステリー的な推理を楽しめる秀作です。



◯スティーブンスン ロケット(評価:7/10)

 クニツィア氏のアクワイアとも呼ばれる株と鉄道のゲーム。
 直感的でないルールに見通しの悪さ、運要素もなしと個人的には合わない要素が多いのですが、不思議と楽しく遊べてしまった作品です。純粋に鉄道を敷く楽しさや、合併や決算の嬉しさ、株券などの駆け引きによる面白みがあり、夢中になって遊べる作品ではないでしょうか。
 もう少し遊んでみて、この面白さを確かめてみたい気がします。



◯Bidders!(評価:8/10)
 写真は取り忘れ。
 キックスターターにてリメイク「Construction Fever」のクラウドファウンディングが始まったことを機に再プレイ。
 「人気が上がる代わりに報酬が未確定の競り上げ」と「人気が下がる代わりに報酬を決められる競り下げ」の2つを同時に競るのが特徴的で面白い作品です。競り下げ側は最初に報酬の上限が提示されどこまで下げられるか競るのですが、この過程で下げられた分の報酬が競り上げ側の報酬になるのが特に面白く、最初から競り上げ側を競り落とすつもりで競り下げ側の入札をキツめにすることもできます。
 他にない仕組みとプレイ感ながらジレンマあふれる造りの傑作です。



 ということで13ゲームご紹介致しました。これ以上語ることが見つからなかったバトルラインや、もう少し遊んでから書きたいと思った作品などは割愛させて頂きました。
 皆様のゲーム選びの一助になれば幸いです。

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最近面白かったゲーム(2018/06/04)

1.ロレンツォ(評価:7/10)  リソースカツカツのワーカープレイスメント。  ワーカーにパワーがあり、パワーは共有ダイスによって決まるため、実質的にはダイスプレイスメントではないかと思います。  ゲーム的にはカードが中心で、どのカードを取得するかが大切になってきます。  カードはおおまかに4種類に分類でき、1種類のカードを集めると大きく得点になりますが、獲得には他の種類がある程度必要になる絶妙さとなっています。    ダイスが共通というのが面白く、通常のダイスプレイスメントよりも運要素が減り、他人のダイス目をいちいち確認しなくていいのは非常に遊びやすいです。またパワーを持たないワーカーだったり、エリアごとに一番手が少しずつ得だったりするのもリソース管理や早取りにアクセントを付けていて、楽しさも悩ましさもひとしおです。    全体的にリソースはカツカツで、ワーカープレイスメントらしいアクションやカードの取り合いにフォーカスされた、明快さの気持ちいい作品です。 2.アルペンツィアン(評価:8/10)  2018ゲムマ春の新作。ダイスを使った紙ペンゲーム。  スタートプレイヤーがラウンドのはじめに全てのダイスを振り、その後手番ではダイスを一つ選び、5色あるマスから空いているところに選んだダイスを配置。対応する目を、自分のシートの対応する色に書き込みます。  やることはたったこれだけなのですが、得点周りが非常によくできており、自分だけでなく他プレイヤーの書き込み状況を考えなければなかなか勝てないようになっています。  ダイスゲームにしてはダウンタイム長めですが、シートへの書き込みにお絵描きを推奨しており、ちゃんと後から見てわかれば自由にマークを描けるのが面白いです。遊んでみて、「ダウンタイムが足りない」と言われるのも納得です。  ダイスゲームらしい運の楽しさがあり、シートを埋めていく箱庭的楽しさがあり、お絵描きという根源的な楽しさがあり、それでいて取捨選択するジレンマの楽しさもある傑作だと思います。

【紹介】バトルライン

9つの戦場。どこで勝つか、どう勝つか。 【評 価】9/10 【運要素】中。60枚から30枚ずつ引くので手札運はそれなり。 【戦略性】高。局所勝利や役の関係があり、意外といろんな作戦で遊べる。 【難易度】易。ルールもやることも目指す方向もわかりやすい。 【ルール概要】  1.手札から9つあるフラッグのいずれかにカードを1枚出し、その後山札から1枚手札を補充する。  2.フラッグごとにポーカー的な役を作り、強い役を作ったプレイヤーがフラッグを入手する。  3.連続した3箇所のフラッグか、過半数のフラッグをいち早く取得したプレイヤーの勝利。 【魅力その1 ジリジリした駆け引き】  ゲームでは手札からカードを1枚プレイし、その後山札から1枚補充する手順ですが、遊んでいると「1枚引いてからプレイしたい」と思うほどに苦しさを感じます。  手札の死に札をなるべく増やさず、それでいて形を決めすぎて場で負けてしまわないよう、なにをどこにプレイするか素敵な悩ましさに苛まれます。  苦しくも楽しい時間を間違いなく過ごせます。 【魅力その2 2つの勝ち方の戦略性】  このゲームの勝利方法は2つありますが、どちらかだけを重視してはなかなか勝てません。かと言って両方で勝つことも難しいので、バランス感覚が問われます。  また、どうすればその勝利につながるか、前述の駆け引きも含めて考える必要があるのが面白いところです。 【魅力その3 特殊カードの有無による変化】  バトルラインには特殊効果カードがいくらか含まれています。  しかし、クニツィア氏の作品には「バトルライン」から特殊カードを抜いたような「ショッテントッテン」というゲームがあります。  特殊カードが入っていれば全体的に展開の幅が広く、派手めになります。逆に特殊カードを抜くと地味ですが、その分引き締まったゲームを楽しめます。  いずれもそれぞれの面白さがあるので、どちらも是非試して楽しんでほしいです。 【総評】  シンプルでいて強烈なジレンマを楽しめる、2人専用ゲームの傑作です。  僕が書くべきことは多くありません。是非一度遊んで、クニツィアジレンマをご堪能ください!

【紹介】ブラフ

カップの中の出目を予想。確率計算とハッタリの傑作。 【評 価】10/10 【運要素】中。ダイス運に恵まれれば少し得。 【戦略性】中。確率計算とハッタリの比重変化を見越す必要がある。 【難易度】中。ルールは簡単だが、確率計算が理解されにくい。 【ルール概要】  1.各プレイヤーはダイスを振り、秘密裏に結果を確認する。  2.手番順に全体で「◯◯の目のダイスが◯個はある」というように宣言する。  3.次の手番のプレイヤーは直前の宣言に対し「そんなにはない」と思ったらチャレンジ。  4.ダイスを公開し宣言が正しければチャレンジ失敗、宣言が間違っていればチャレンジ成功で、間違っていた側は自分のダイスを失う。  5.自分のダイスを全て失ったプレイヤーは脱落。最後まで残ったプレイヤーが勝者。 【魅力その1 原始的な楽しさ】  ブラフは素晴らしい頭脳ゲームですが、反面原始的な楽しさにも溢れています。  多くのダイスを振るのはもちろん、ダイスカップでダイスを転がす音と感触、カップをこっそり覗き込むドキドキもまた、ゲームを一層楽しいものにしていると感じます。 【魅力その2 ひと目でわかる確率】  ボードのデザインが完璧で、ボードを見れば「ある出目が何個くらい出ているかの期待値」がわかります。振られるダイスが多い間はこの期待値を元に宣言するので、期待値がひと目でわかるデザインは非常に優れていると思います。 【魅力その3 変化していくゲーム】  ゲーム中、振られるダイスの数は少なくなっていきます。するとダイス一つの持つ情報の価値が上がりますし、期待値を元にした確率計算より相手の宣言や行動の方が信頼できるようになっていきます。こうして少しずつハッタリが有効になっていくのが非常に面白いです。 【総評】  ブラフゲームですが、確率計算だけでもハッタリだけでもなく、少しずつ比重が変化していくのが魅力的なゲームです。ルールに難しいところはなく、短い時間でもしっかり楽しめます。是非とも一度は遊んでみて頂きたい傑作です。