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最近面白かったゲーム(2017/12/25)

1.リトルタウンビルダーズ(評価:7/10)
 写真は撮り忘れ。ゲムマ新作のワーカープレイスメント。前回遊んだときの記事はこちら
 2回目の今回はランダムサプライ&3人で。やはり同じくらいの強さの人同士で目標タイルの達成を目指していくと、目標タイルの強弱で勝負が決まりそうです。とはいえこれは多分目標タイルの達成をどこかで捨てて、より点数効率のいい動きを考えたほうがいいのかなとも思います。
 目標タイルのおかげでガチになりすぎないようになっているのが自分には大きく、ランダムサプライや3人でもパフォーマンスが落ちないように感じたため、評価6→7にアップしました。



2.ペアーズ
 こちらも写真撮り忘れ。
 僕が持っているのはテンデイズゲームズさんから出ている小鳥版で、「基本ルール」と「ことりあつめ」の2種類が添付されています。ウェブに他のルールもありますが今回はそちらを。
 「基本ルール」はシンプルなバーストゲームで、ゲーム慣れしていない人ともさらっと遊べる良フィラーです。今回は会社の忘年会に持ち込んだため、対応できる人数に幅があって誰でもすぐ遊べる本作は重宝しました。
 「ことりあつめ」は競りとバーストのゲームです。こちらは忘年会翌日に同僚と。待ち時間に軽く遊べるゲームながらぎゅっとジレンマが凝縮されており、僕は結構好きです。
 どちらも手軽でちょっと遊ぶのに丁度いいゲームじゃないかと思います。



3.青春スパイラル(評価:6/10)

 ゲムマ新作。手札循環型の大富豪。学校というテーマにそって、3学年=3回勝負します。
 1,2学年目は一度に出せるカードは3枚までですが、3学年目は無制限に。しかも手札は循環しており、1,2学年目では次の学年を見越してある程度手札を準備できるため、3学年目はかなり派手な戦いになります。この辺り、トリテの「トランプ、トリック、ゲーム」を思い出しました。
 また、ゲームの勝者は3学年目の勝者(=手札をなくした人)なのですが、いくつかの特殊勝利もあり、緊張感があります。
 難点としてはパス時に手札交換があるため、大富豪と比べるとかなりテンポは悪いです。また、初期手札が極端に悪いとなにもできないのではないか懸念があります。
 ルールもやや多く、大富豪の気軽さを想像していると戸惑うかもしれませんが、どれも必要なルールで非常に練られた作品だと思います。



4.ウーロン(評価:6/10)

 ダイスギャンブル系の最新作。
 ミリオンダイスやヤッツィーやグリードと似ているらしいですが、いずれも未プレイのため比較できず。
 ルールはシンプルで、親がダイスを振り秘密裏にそれを確認。親の反応をみて子は親が何点取れそうかビット。ダイスを公開し、振り直したりバーストしたりの処理をして得点計算。
 ダイス振り直し系ではダウンタイム問題がよく発生しますが、本作はダイスを振らない人も、ダイスを振る人が稼ぐ得点を当てられれば稼ぐことができるため自然と自分の振らないダイスにも集中できます。また、ダイス運が極端に悪くても他で稼ぐことができるという点も見逃せません。
 プレイ時間が45~60分ほどと若干ギャンブルゲームとしては長めなのが唯一の懸念ですが、一人4回か5回はダイスを振ろうと思うと仕方ないところなのかなとも少し思います。



5.フリークショップ(評価:7/10)

 リプレイ性の高いセットコレクション。2016年のエッセン作品とのこと。
 手番でやることは単純です。自分の場と共通の場で、「同じランクのセットを交換する」か「同じ合計値になるよう交換する」のいずれかを必ず行います。
 ゲームの終了時には今回の目的タイルに従って得点計算するのですが、これがセットアップ時にランダムで決められるようになっています。得点項目は大きく3種類あり、それぞれ4枚ずつタイルがあるため4^3=64通りのゲームが楽しめます。
 やることはシンプルながら考えどころはしっかりしていて、プレイ時間もほどよい良作です。

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最近面白かったゲーム(2018/06/04)

1.ロレンツォ(評価:7/10)  リソースカツカツのワーカープレイスメント。  ワーカーにパワーがあり、パワーは共有ダイスによって決まるため、実質的にはダイスプレイスメントではないかと思います。  ゲーム的にはカードが中心で、どのカードを取得するかが大切になってきます。  カードはおおまかに4種類に分類でき、1種類のカードを集めると大きく得点になりますが、獲得には他の種類がある程度必要になる絶妙さとなっています。    ダイスが共通というのが面白く、通常のダイスプレイスメントよりも運要素が減り、他人のダイス目をいちいち確認しなくていいのは非常に遊びやすいです。またパワーを持たないワーカーだったり、エリアごとに一番手が少しずつ得だったりするのもリソース管理や早取りにアクセントを付けていて、楽しさも悩ましさもひとしおです。    全体的にリソースはカツカツで、ワーカープレイスメントらしいアクションやカードの取り合いにフォーカスされた、明快さの気持ちいい作品です。 2.アルペンツィアン(評価:8/10)  2018ゲムマ春の新作。ダイスを使った紙ペンゲーム。  スタートプレイヤーがラウンドのはじめに全てのダイスを振り、その後手番ではダイスを一つ選び、5色あるマスから空いているところに選んだダイスを配置。対応する目を、自分のシートの対応する色に書き込みます。  やることはたったこれだけなのですが、得点周りが非常によくできており、自分だけでなく他プレイヤーの書き込み状況を考えなければなかなか勝てないようになっています。  ダイスゲームにしてはダウンタイム長めですが、シートへの書き込みにお絵描きを推奨しており、ちゃんと後から見てわかれば自由にマークを描けるのが面白いです。遊んでみて、「ダウンタイムが足りない」と言われるのも納得です。  ダイスゲームらしい運の楽しさがあり、シートを埋めていく箱庭的楽しさがあり、お絵描きという根源的な楽しさがあり、それでいて取捨選択するジレンマの楽しさもある傑作だと思います。

ペーパーテイルズのご紹介

ボドゲ紹介 Advent Calendar 2018、3日目の記事です。  突発ですが、ボドゲ紹介 Advent Calendarに今年も参加させて頂きました。昨年参加した記事は こちら (大鎌戦役について書きました)を。  「ボドゲ紹介 Advent Calendar 2018」については こちら をご覧ください。  【概要】  ペーパーテイルズは、国産インディーゲーム「ヴォーパルス」のリメイク作品です。  ユーロ寄りながら、少しだけTCG的なテキストもある傑作ドラフトゲームです。  より詳しいルールの概要は過去に書いた こちら をご覧ください  【魅力1 経年による時間経過】  ドラフトで巡るユニットカードは、場に出すとラウンドの終わりに経年マーカーを乗せます。また、経年マーカーが乗った状態でラウンドの終わりを迎えると、ほとんどの場合そのユニットは捨て札となります。  経年マーカー一つはゲーム内の25年を表しており、2つ目が乗る50年までにそのユニットが十分に動けなくなることが読み取れます。同様に、2つ目のマーカーが乗っても大丈夫、すなわち長寿なユニットや、最初からマーカーが乗っており残りの寿命が短いもの、はたまたより多くのマーカーを乗せることで価値が高くなるものもあります。  この不均衡さに情緒と、時のうつろいを深く感じます。 【魅力2 経年しない建物】  先程経年について触れましたが、ユニットとは逆に経年しないものがゲーム中に登場します。それが建物カードです。  建物は最初からすべてのカードが公開されており、条件を満たすことで自分の場に建築できます。  建築された建物はゲーム内時間で100年の間、劣化することなく場に残り続け、恩恵をもたらします。この建物カードがあることで、ユニットカードのすぐに退場してしまう儚さが際立っているように感じます。 【魅力3 テーマと一致したシステム】  ここまでご紹介したように情緒と時間を感じられる素敵なテーマです。  同時にシステム的にも優れており、手札運の絡むユニットが2ラウンドで退場することで、運要素の影響を軽減しています。  ユニットとは逆の性質を持つ建物は最初からすべて公開されており、運要素はありません。そのため、どの建物をいつどの順に建てるかは計画的に行え...

【紹介】大鎌戦役

 この記事は ボドゲ紹介 Advent Calender 2017 、4日目のものになります。  詳しくは是非リンク先を!  さて、今回は紹介ということで、僕が今年初めて遊んだ中で最も好きなゲーム、大鎌戦役を紹介したいと思います。   ◯概要  以下、アークライト様より引用。  『サイズ』は1920年代のもうひとつの世界の舞台にした、重量級4X(探検・拡大・開発・破壊)ゲームである。そこは農業と戦争の時代、そして傷ついた心と古びた兵器、発明と勇気の時代であった。 欧州に積もる雪は人類最初の世界大戦の灰で黒ずんでいた。かの大戦に重装甲兵器《メック》を送り込んだ「ファクトリー」と呼ばれる大都市国家はその門戸を閉ざし、近隣国家に注視されていた。戦場へと赴く五カ国のうち、自分の帝国を東欧の支配者にまで成長させ、富と名声を得るのは誰か? 世界中で数々の賞を受賞した世紀の傑作重量級ゲームが、完全日本語版となって堂々登場!  というわけで、巨大兵器メックが闊歩し灰燼烟るディーゼルパンクな世界で、謎の大都市国家ファクトリーと東欧の覇権をめぐる、ドラマとロマンの溢れるゲームです。 ◯魅力その1――シンプルなベース  このゲーム、プレイ時間は115分の4Xゲームなだけあってそれなりにルール量があるんですが、実際にはそんなに難しいゲームじゃなかったりします。  というのも、プレイヤーに与えられている選択肢はたった4つなのです。手番では個人ボードに描かれた4つの区画から、1区画を選択します。この1区画は上下に1アクションずつアクションが示されていて、この2アクションをそれぞれ実行できます。  つまり、4組8アクションから1組2アクションを選ぶだけなんです。  もちろんこの選択肢には各国の特殊能力なんかも絡んでくるので一筋縄ではいかないわけですが、それでも4つから1つを選ぶというのは比較的わかりやすいんじゃないかと。 ◯魅力その2――直接攻撃の軽減  4Xであり、戦争をテーマにしているだけあって戦闘がありますが、このゲームにおける戦闘は『殴りかかって勝ったのに痛い』可能性があります。  というのも、ゲーム中に非戦闘員であるワーカーを戦闘に巻き込んだ場合、勝利点に直結する民心が下がるのです。  また、戦闘で勝つために必要な軍事力は使い切りで...