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最近面白かったゲーム(2018/01/08)

1.アイスクール(評価:6/10)
 写真は撮り忘れ。2017年のドイツ年間ゲーム大賞のキッズ部門(いわゆる青ポーン)で大賞に輝いた作品。
 ゲームはおはじきでやる鬼ごっこ。一人が鬼になり、他のメンバーは鬼に捕まらないよう逃げながらチェックポイントの通過を目指します。
 このゲームの特に面白い点は、はじくペンギン駒が「起き上がりこぼし」になっており、慣れてくるとカーブやジャンプといったトリッキーな動きが可能なところ。鬼に迫られたプレイヤーがジャンプで壁を越えて逃げたり、鬼がカーブで複数人を捕まえたりすることができます。
 大きな盤面ですが、マトリョーシカのようにコンパクトに収納できるのも嬉しいところです。
 遊んでるうちに指が痛くなることが唯一の欠点ですが、そのくらい夢中になって遊べる良作の証でもあるのかなと思います。



2.天下鳴動(評価:7/10)

 ダイス3つの陣地取り。2017年ゲムマ秋の作品で、「木馬と英雄」でご存じの方も少なくない77spieleさんの新作です。
 手番でやることはシンプル。ダイスを3つ振り、1つと2つにわけます。1つの側が兵力に、残る2つの合計値が派兵する陣地の指定となります。
 あとは各陣地でマジョリティ争いをし、マジョリティをとれれば指定に必要な値を勝利点としてもらえます。
 これだけでもかなり面白いのですが、陣地取りをより熱くしているのは連鎖の仕組みです。ゲーム終了時のマジョリティの確認は小さな数字の陣地から行うのですが、マジョリティを取ったプレイヤーはその周囲に援軍として兵力を2ずつ上乗せすることができます。これにより、小さな数字=勝利点の低い陣地での勝敗が大きな数字=勝利点の高い陣地での勝敗に影響するようになるため、小さな数字も疎かにできません。
 また、ダイス2つで陣地を選ぶ都合上、自然と6,7,8辺りは激戦になります。他にも軍略カードがアクセントになっていたり、早抜けすると同値の場合に有利だったりとどのルールも有効に機能しており、現代的でいて非常に美しいシステムです。
 30分ほどの短時間かつダイスゲームらしい軽さもありながら、熱い陣取りを楽しめる素晴らしい作品です。機会があれば是非遊んでみてほしい作品であり、自分の中の評価もまだまだ上がりそうな作品です。



3.ミラリス(評価:6/10)

 ちょっと変わったバッティングゲーム。こちらも2017年ゲームマーケット秋の新作です。
 だいたい「はげたかのえじき」ですが、面白い変更点があります。
 まず、場札はプレイヤー数と同じだけ並びます。そして、手札から出したカードの順に、山札から遠いカードを取っていきます。もちろん、出したカードの数値が被った場合はなにももらえません。
 また、各プレイヤーはゲームの最初に特殊能力を一つずつ持ちます。どの効果も終了時の得点計算に絡んでおり、勝負は得点計算するまでわからなくなっています。
 個人的には特殊能力が派手すぎるように感じて好みではないですが、少し変わったバッティングゲームとしては面白く、緩く繰り返し遊ぶのに向いたゲームじゃないかと思います。



4.フルーツジュース(7/10)

 繰り返し遊べるレガシーゲーム。セットコレクション+ワーカープレイスメント。
 奇才フリーゼの才覚が遺憾なく発揮された傑作。
 ゲームの目的はフルーツジュースをいち早くたくさん作ることです。
 手番でやることはわかりやすく、一つしかない自分のワーカーを、今いるところとは別のロケーションカードに移動させ、そのカードに描かれたアクションを実行するか、カード下部に描かれた条件を満たしフルーツジュースとして獲得するかのどちらかを選びます。
 フルーツジュースとして獲得した場合、ロケーションカードは裏向きで獲得したプレイヤーの手元に行きます。その後、山札からロケーションカードを補充します。
 ロケーションカードは1~59まで各4枚存在し、それぞれのカードでできるアクションやフルーツジュースを作るのに必要な条件が異なります。
 つまり、ゲームの勝利に向けフルーツジュースを作る度に可能なアクション内容がどんどん変化していくのです。1ゲームでは10枚程度しかフルーツジュースにならないため、概算20回ほど毎回異なった展開のゲームが楽しめます。
 まだ1度しか遊べていませんが、繰り返し遊んで全てのカードをみてみたいと思う、そんな魅力があります。



5.グラグラケイヴ(6/10)

 昨年(2016年)のゲームマーケット秋の作品。2度目のプレイ。1年越しで再プレイが叶いました。
 リソース管理+バースト+セットコレクション。
 手番では「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」のいずれかを実行します。
 「ダイスを選び、対応する洞窟へノーム(ワーカー)を派遣する」場合、気に入ったダイスがなければダイスを振ることもできます。このときグラグラダイスという赤いダイスの示した洞窟にもし多くの鉱石がある場合、その洞窟は崩落します。そこにいた全プレイヤーのノームはほうほうの体で手元に逃げ帰ってきてしまい、ほとんど何も手に入りません。
 「洞窟からノームを回収し、鉱石を獲得する」場合、回収するノームと同じ数だけ鉱石を獲得できます。しかし、いくつかの制約があります。まず、その洞窟にいる自分以外のノームたちの色数だけ、鉱石をその場に残す必要があります。これにより、場合によっては回収したノームより獲得できる鉱石の数が少なくなることがあります。また、回収できる鉱石は価値が低いものからしか獲得できません。さらに、獲得した鉱石を管理する必要があるため、鉱石を手放すまで手元に同じ数だけのノームが必要です。
 「揃えた鉱石を支払い、様々なアイテムを入手する」場合、アイテムカードに描かれた条件を満たして鉱石を支払うことができればアイテムを入手できます。しかし、それはドワーブンモールの入り口にあるものだけの話で、より奥(山札に近い側)のアイテムがほしいなら通行料として追加コストを支払う必要があります。また、前半のアイテムは特殊能力、後半のアイテムは勝利点に直結するようになっており、同じことの繰り返しになっていない点も優れています。
 他にも大小様々なルールがありますが、2時間ほどでリスクやリソースを管理するゲームとしては出色の出来ではないかと思います。
 ノームと鉱石の管理をどうするか、崩落のリスクがあるが取りに行くか、どのアイテムを狙うか、非常に悩ましく面白いゲームです。

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最近面白かったゲーム(2018/06/04)

1.ロレンツォ(評価:7/10)  リソースカツカツのワーカープレイスメント。  ワーカーにパワーがあり、パワーは共有ダイスによって決まるため、実質的にはダイスプレイスメントではないかと思います。  ゲーム的にはカードが中心で、どのカードを取得するかが大切になってきます。  カードはおおまかに4種類に分類でき、1種類のカードを集めると大きく得点になりますが、獲得には他の種類がある程度必要になる絶妙さとなっています。    ダイスが共通というのが面白く、通常のダイスプレイスメントよりも運要素が減り、他人のダイス目をいちいち確認しなくていいのは非常に遊びやすいです。またパワーを持たないワーカーだったり、エリアごとに一番手が少しずつ得だったりするのもリソース管理や早取りにアクセントを付けていて、楽しさも悩ましさもひとしおです。    全体的にリソースはカツカツで、ワーカープレイスメントらしいアクションやカードの取り合いにフォーカスされた、明快さの気持ちいい作品です。 2.アルペンツィアン(評価:8/10)  2018ゲムマ春の新作。ダイスを使った紙ペンゲーム。  スタートプレイヤーがラウンドのはじめに全てのダイスを振り、その後手番ではダイスを一つ選び、5色あるマスから空いているところに選んだダイスを配置。対応する目を、自分のシートの対応する色に書き込みます。  やることはたったこれだけなのですが、得点周りが非常によくできており、自分だけでなく他プレイヤーの書き込み状況を考えなければなかなか勝てないようになっています。  ダイスゲームにしてはダウンタイム長めですが、シートへの書き込みにお絵描きを推奨しており、ちゃんと後から見てわかれば自由にマークを描けるのが面白いです。遊んでみて、「ダウンタイムが足りない」と言われるのも納得です。  ダイスゲームらしい運の楽しさがあり、シートを埋めていく箱庭的楽しさがあり、お絵描きという根源的な楽しさがあり、それでいて取捨選択するジレンマの楽しさもある傑作だと思います。

【紹介】バトルライン

9つの戦場。どこで勝つか、どう勝つか。 【評 価】9/10 【運要素】中。60枚から30枚ずつ引くので手札運はそれなり。 【戦略性】高。局所勝利や役の関係があり、意外といろんな作戦で遊べる。 【難易度】易。ルールもやることも目指す方向もわかりやすい。 【ルール概要】  1.手札から9つあるフラッグのいずれかにカードを1枚出し、その後山札から1枚手札を補充する。  2.フラッグごとにポーカー的な役を作り、強い役を作ったプレイヤーがフラッグを入手する。  3.連続した3箇所のフラッグか、過半数のフラッグをいち早く取得したプレイヤーの勝利。 【魅力その1 ジリジリした駆け引き】  ゲームでは手札からカードを1枚プレイし、その後山札から1枚補充する手順ですが、遊んでいると「1枚引いてからプレイしたい」と思うほどに苦しさを感じます。  手札の死に札をなるべく増やさず、それでいて形を決めすぎて場で負けてしまわないよう、なにをどこにプレイするか素敵な悩ましさに苛まれます。  苦しくも楽しい時間を間違いなく過ごせます。 【魅力その2 2つの勝ち方の戦略性】  このゲームの勝利方法は2つありますが、どちらかだけを重視してはなかなか勝てません。かと言って両方で勝つことも難しいので、バランス感覚が問われます。  また、どうすればその勝利につながるか、前述の駆け引きも含めて考える必要があるのが面白いところです。 【魅力その3 特殊カードの有無による変化】  バトルラインには特殊効果カードがいくらか含まれています。  しかし、クニツィア氏の作品には「バトルライン」から特殊カードを抜いたような「ショッテントッテン」というゲームがあります。  特殊カードが入っていれば全体的に展開の幅が広く、派手めになります。逆に特殊カードを抜くと地味ですが、その分引き締まったゲームを楽しめます。  いずれもそれぞれの面白さがあるので、どちらも是非試して楽しんでほしいです。 【総評】  シンプルでいて強烈なジレンマを楽しめる、2人専用ゲームの傑作です。  僕が書くべきことは多くありません。是非一度遊んで、クニツィアジレンマをご堪能ください!

【紹介】ブラフ

カップの中の出目を予想。確率計算とハッタリの傑作。 【評 価】10/10 【運要素】中。ダイス運に恵まれれば少し得。 【戦略性】中。確率計算とハッタリの比重変化を見越す必要がある。 【難易度】中。ルールは簡単だが、確率計算が理解されにくい。 【ルール概要】  1.各プレイヤーはダイスを振り、秘密裏に結果を確認する。  2.手番順に全体で「◯◯の目のダイスが◯個はある」というように宣言する。  3.次の手番のプレイヤーは直前の宣言に対し「そんなにはない」と思ったらチャレンジ。  4.ダイスを公開し宣言が正しければチャレンジ失敗、宣言が間違っていればチャレンジ成功で、間違っていた側は自分のダイスを失う。  5.自分のダイスを全て失ったプレイヤーは脱落。最後まで残ったプレイヤーが勝者。 【魅力その1 原始的な楽しさ】  ブラフは素晴らしい頭脳ゲームですが、反面原始的な楽しさにも溢れています。  多くのダイスを振るのはもちろん、ダイスカップでダイスを転がす音と感触、カップをこっそり覗き込むドキドキもまた、ゲームを一層楽しいものにしていると感じます。 【魅力その2 ひと目でわかる確率】  ボードのデザインが完璧で、ボードを見れば「ある出目が何個くらい出ているかの期待値」がわかります。振られるダイスが多い間はこの期待値を元に宣言するので、期待値がひと目でわかるデザインは非常に優れていると思います。 【魅力その3 変化していくゲーム】  ゲーム中、振られるダイスの数は少なくなっていきます。するとダイス一つの持つ情報の価値が上がりますし、期待値を元にした確率計算より相手の宣言や行動の方が信頼できるようになっていきます。こうして少しずつハッタリが有効になっていくのが非常に面白いです。 【総評】  ブラフゲームですが、確率計算だけでもハッタリだけでもなく、少しずつ比重が変化していくのが魅力的なゲームです。ルールに難しいところはなく、短い時間でもしっかり楽しめます。是非とも一度は遊んでみて頂きたい傑作です。